中国、因縁の相手破り頂点=奏功した「学習第一」の姿勢 体操 「獲得金メダル数:14枚目」

前日の男子優勝の余韻がまだ残る国家体育館で、中国が米国との激しい争いを制し、悲願の初優勝を遂げた。
 最初の跳馬は米国が0・525点リード。しかし、中国は次の段違い平行棒で何可欣、楊伊琳が16点台後半の高得点を連発して逆転。平均台でやや追い上げられたものの、最後のゆかで米国のポイントゲッターが相次いでラインオーバー。一方の中国は3人ともノーミスで締めくくった。
 金メダルが確定すると、会場から割れんばかりの大歓声。20歳の最年長でチームを引っ張った程菲は「すごい争いになることは分かっていた。この場にいられることが幸せ」と声を震わせた。
 開幕前、米メディアが中国選手の年齢詐称疑惑を報じるなど、場外戦もあった。だが、選手たちはそれに全く動じることなく冷静に戦った。
 中国女子は国家を挙げて1980年代から強化に取り組み始めた。5、6歳ごろから有望な子どもたちを見つけ、しかも先祖の骨の形まで調べ上げ、細身で強固な体の持ち主だけを選んで徹底的に鍛える方策を採ってきた。
 さらにこれまで技術的に及ばなかったロシア、米国、ルーマニア勢の技を研究する「学習第一」の姿勢も奏功したと言っていい。