ボルト驚速!世界記録9秒69で圧勝…陸上男子百M

陸上男子百メートル決勝はウサイン・ボルト(21)=ジャマイカ=が9秒69で自身の記録9秒72を0秒03更新し圧勝した。史上初めて9秒70を突破し、ジャマイカ選手としてはこの種目初の金メダルとなった。

 五輪決勝で世界記録が更新されたのは1996年アトランタ五輪のドノバン・ベーリー(カナダ)以来3大会ぶり。

 ボルトはスタートから圧倒し、ラスト20メートルでライバルを完全に後方に置き去ると、ゴール直前に両手を広げて胸を叩くパフォーマンスまで飛び出す余裕たっぷりの圧勝だった。

 元世界記録保持者のアサファ・パウエル(ジャマイカ)は9秒95で5位に終わった。

 ウサイン・ボルト「タイムはさほど気にしていなかったが、勝てると分かったときには、それはもうハッピーな気分だった」

 アサファ・パウエル「次はもっといい走りをしたいが、きょうはウサイン(ボルト)をうれしく思う。とてつもない存在だ。最後まで走りきったら、もっと速いタイムが出ていたと思う。次は何をやるか、彼から目が離せない」

 ◆ウサイン・ボルト(ジャマイカ)得意は二百メートルで、02年に男子史上最年少の15歳332日で世界ジュニア選手権を制し、2007年世界選手権は2位。昨年までの百メートルのベストは10秒03。今年5月に9秒72の世界新をマーク。196センチ、86キロ。21歳。