体操個人総合V悲願の2冠 北京で夢実現のエース楊威 「獲得金メダル数:20枚目」

楊威の重圧は想像以上だった。20歳で出場した2000年シドニー五輪は2位、絶頂期で迎えた04年アテネ五輪は鉄棒で失敗して7位。だが「五輪の苦い記憶」を振り払い、無難なスタートを切ると、あん馬で落ち着き、つり輪からの3種目で16点台連発と演技価値点の高さで波を引き寄せた。アテネ五輪後、苦悩の末に引退を考えたが、周囲の激励で「一生に一度の地元舞台に懸けることにした」。団体総合に続く2冠で雪辱。世界選手権2連覇中の28歳は「人生の一つのステップが完了した」と感慨に浸った。